ねぇ、くるみ

猫と犬が好きです

〜現在まで

就職して、とある研修である男性と出会った。大学の彼とは卒業前に別れていたので、彼氏が欲しいとは思っていた。しかし、母親とのとてつもない確執の末の別れだったので、トラウマもあった。母親のお眼鏡に叶う相手でないと、また別れさせられてしまう…。

男性は、みんなより一歩引いて話すような人だった。よく言えば論理的だが、悪く言えば他人行儀だった。そして時折寂しそうに笑っていた。私はなんとなくそれが気になっていた。

研修も半ばが過ぎても、付き合いたいと思う男性はいなかった。正直諦めていた。また出会いはある。でもある日、転機となる出来事が起こった。

凍えるように寒い夜、私はあることで落ち込んでいて、仲間に相談をしていた。そこにたまたまあの男性が通りかかった。通り過ぎるのかな、と思っていたら、意外にも一緒になって話を聞いてくれた。私が路上で泣き出しても、ずっとそこにいた。

この時から、私の心に彼が住むようになった。でもまだ恋愛感情とかではなくて、純粋に感謝の気持ちだった(もう一人には芽生えていないのに(笑))。

思えば、まともに話したのはその時が初めてなのかもしれない。私はお礼のラインを送った。

またある日、少人数で飲みに行くことになった。そこにまた、たまたまその男性が現れた。そして、たまたま、隣の席に座った。

私は、既に夜ご飯を食べていたので、甘いものが食べたいと思っていた。すると、その男性も同じことを言い出した。二人で、スイーツが食べたいねぇ、と話すが、その店には無かった。多分、神様がわざと出してなかったんだと思う(笑)。別の日、私たちは、二人でスイーツバイキングに行くことになった。

この日は、ちょうどホワイトデーが近いということで、彼が全て奢ってくれた。さすが、大人の男性だなぁ、と思った。話すのも楽しかった。多分、クラシックの話をしたと思う。私は、子どもっぽく見られたくなくて、でも、素の自分を出したくて、とにかく高揚していた。

お店を出て、もう終わりか…と思ったが、彼が紅茶が飲みたいと言い出した。私からは恥ずかしくて誘えなかったので、すごく嬉しかった。私は、彼のラインのアイコンが猫だったことを思い出して、猫カフェに誘った。彼はすごく喜んでくれた。