ある晴れた夏の日
お腹がピークまで膨れたある日のお話。
その日はお昼ご飯にもち麦入りご飯を食べました。ただ、いつもと違っていたのは、
間違って量を倍にしてしまったこと(笑)。
まぁいっか〜〜と思って食べました。
夜。
なんだかお腹が痛い。胃…?がキリキリする。眠れない。……もち麦、か???
そういえば10分おきに波が来るな…。え、これって陣痛???
ということで、産院へ電話しました。
「あの〜…お腹の上の方が10分おきに痛いんですけど…、これって、胃ですかね??」
「……胃ですね(笑)」
あ、やっぱり??(笑)
ということで、そのまま家で寝ました。
といっても、痛くて全然眠れません。結局一人でオールしました。
早朝、6時前。
なんだか、今度は下腹部が痛い気がする。
…しかも、5分間隔じゃね??
ということで、再び産院へ電話。
すると、朝イチで来てくださいとのこと。
なーんだ、今すぐ行くんじゃないのか〜、と思い、食事やお風呂を済ます。
いよいよ出産か!と思いつつも、痛みは生理痛の重いやつ程度。こんなもんか?と多少疑問に思いながらシャワーを浴びました。
少し早めに、いざ、産院へ!
しかし、診てもらったところ、子宮口が開いてない!
「う〜〜ん、まだ1センチだね〜〜」
でも、その頃には痛みも結構増して来ていて、え、5分間隔で来てって言ったじゃん!と内心キレていました(笑)(出産直前の妊婦さんは余裕が無いんです)
しかし、内診の前に測ったNSTでは、陣痛の波が弱く、しかも間隔が開いていってしまっていたのです…。
「どうする?このまま入院もできるけど…帰る?」
そう言われましたが、どんどん増すお腹の痛み + これ以上痛くなるの?という恐怖でめっちゃ喧嘩腰に返してしまいました(笑)。
「いや、5分おきになったら来てって言われたんですよ!?次いつ来たらいいんですか??」
あの時はゴメンナサイ…院長(笑)。結局、そのまま一旦入院することにしました。
陣痛室なる所に通され、お昼ご飯にざるそばを出されるも、まったく喉を通らず。ほとんど母に食べてもらいました(あんまり美味しくないねって言ってた(笑))。
そこでまたNSTをとりますが、陣痛は遠のく一方。痛みは来てるんですよ??でも、それじゃ弱いらしいんです…。
最終的に、動いた方がいいとのことで、家へ帰ることにしました。ただ、この時点で遠方にいた夫が、立ち会いのため飛行機をとって帰ってきていたので、何とか今日産みたい!!と思っていました。
病院を出て、近くのスーパーへ行きました。母と夕飯の買い出しへ行ったのですが、その時点で、痛みが来ると歩けないほど。でも、今しがた帰されたばかりだし、こんなもんじゃないんだろう、と立ち止まり立ち止まりしながら、買い物を済ませました。周りから見たら、結構異様な光景だったのでは、と思います(笑)。
家へ帰ってから、階段の登り降りをしました。実家では犬を飼っているので、その日もきっと居たはずなのですが、その存在を思い出せないほど痛みが来ていました(笑)。
おぼつかない足取りで、多分、5往復くらいしました。ほんと、言葉通り死にそうでした(笑)。どんどん陣痛が進んでいたんでしょうね。
夫から連絡を受け、空港へ迎えに行くことに。1時間弱車に乗ることになるので、家で待っていようかかなり迷いましたが、一人でいるのも心細いのでついて行きました。
夫と久しぶりの再会を果たすも、「おかえり」の声さえかけられないほど。ちなみに車で陣痛が来ると、体勢を変えられず逃げ場がない感じがするのでドMの方にはおススメです。私はただひたすら上の取っ手をつかんで耐えていました。
看護師さんから、間隔は計らない方がいいと言われたので、何分おきかは分かりませんが、5分を切っていたかもしれません。
家へ着く頃には、相当短い間隔で来ていました。プラス吐き気もあって、もう限界でした(笑)。
ダメ元で産院へ電話すると、「来てください」と言われました。でも、すぐ診察ではなく、順番待ちをしてからやっと内診(笑)。この間もずっと立って耐えていました(笑)。
これで子宮口開いてなかったらオワタなーとか思いながら内診台へ上がると、なんと6センチも開いているそう!!今まで痛かった内診も、何も感じません!!
「よく我慢したね〜。今日産まれるよ〜」
と言われ、あれほど嬉しかったことはありません。
すぐ分娩台へ上がり、出産が始まるのか〜と思いきや、そこから子宮口が全開になるまで陣痛を耐える時間が始まります。途中、フラフラでトイレへ行ったりしながら時計を見て、「あと1時間くらいで生まれるよ〜」と言われ、「あと1時間もかかるの!?」と軽く絶望しました(笑)。
助産師さんからの内診で、9センチ開いていると言われ、いよいよ分娩台が出産する形に変わりました。痛いのと、ただただ怖く、ティートゥリーのアロマオイルをぶっかけ過ぎた安産守りをひたすら嗅いでいました。はたから見たらやばい人ですね(笑)。
そのいきみ逃しの時に役立ったのが、どこかのYouTuberが言っていた、天井の隅を見つめる、というもの。陣痛が来たときに、そこを見つめて、痛みが吸い込まれていくイメージをすると、心なしか楽になりました。体勢によっては天井が見えなかったので、私はゴミ箱などを見つめていました。
そしていよいよ、「いきんでいいよ!」と言われ、うーーーんといきみ始めました。「うまいうまい!」と言われ、調子に乗っていると、隣から「うまくいきませないで!」との声。
実はこの産院、分娩室が二つ隣り合っており、カーテンで仕切られています。そしてこの日は何故か5人も出産が重なった日!!(笑)私より早く分娩室に入った方が終わっておらず、私が追い越しそうだったのです。
最後の処置は院長しかできないらしく、出産が被ると困るので、私に「待て」をかけた訳です(笑)。
やっといきめると思った私は、内心「えぇ〜〜??」って感じでしたが、痛みでそれどころではなかったので、「隣の人早く産んでくれ…」とひたすら念じていました(笑)。
隣からオギャーー!!と声が聞こえ、感動したのも束の間、またいきんで!と言われ自分の出産が始まります。意外とこれが何度も続くもので(といっても、私はかなり短い方だったらしいですが)、思ったより体力が奪われていきました。
この時私が思っていたのは、腹筋と肺活量鍛えときゃよかったな〜〜ということ。あと、我慢強いのか声をあまり出さなかったので、陣痛が強くなっていることに気づいてもらえず、しばらく放っておかれるハメに…(笑)。痛い時には声を出そう、ということです。
だって隣の人があまりにも叫ぶから怖かったんだもの…。あと声出したって痛みが減るわけじゃなし。まぁ、こんなこと考えられるってことは、やっぱりそこまで痛くなかった方なのかな。いや、私史上では人生で一番痛かったけどね。
さて、5,6回いきんだのち、途中自分からいきむのをやめたりしながら(笑)、最後の一踏ん張りで、我が娘は生まれてきました。最後の感覚は、自分の内側をペッと内臓ごとひっくり返された感じ。昔あったよね…あの…ゴムでできたおもちゃ。裏っ返して置いとくとピョーンと跳ねるやつ。イメージはあれ。
娘の姿を見た瞬間、今までほとんど声を出さなかった私は、娘のオギャーよりはるかにうるさく泣きました(笑)。もう号泣です。泣きすぎて、思い出しても(あれ…娘泣いてたっけ…?)と思うほど。あれはいろんな感情のダムが決壊したんです。
やっと会えた
嬉しい
長かった
やっと終わった
痛かった
頑張った
私頑張った…!!
おかげさまで写真は全てしわくちゃの顔です(笑)。娘は至って真顔(笑)。
ちなみに夫は生まれる直前で呼ばれて入ってきました。もっと前からいるもんだと思ってたけど、構ってる余裕なかったから丁度よかったかも。私の肩に手を置いていたのは覚えています。あと、産まれた直後の娘の写真や動画を撮ってくれたのはグッジョブ!でした。ありがとう。
…さて、以上が私の娘がお腹から出てくるまで、でした。総合的に振り返ると、初産にしてはかなりの安産でした。「待て!」がなければきっとあと30分は短かったな…(笑)。とにかく、無事に産まれて来てくれてよかった。母子ともに健康。万々歳です。
次回は生まれた直後から書いていきたいと思います。これから産む人の参考になったらいいなぁ。